深キョンも発症!適応障害ってなに?
皆さんこんにちは!
今回は「深キョンも発症!適応障害ってなに?」についてお話します。
うつとよく似ているといわれる適応障害とはどんなものでしょうか?見ていきましょう!
↓うつについて
1.適応障害とは
2021/5/27のニュースでこんな話題が上がってきました。
深キョンこと女優の深田恭子さんが適応障害のためお仕事を降板し、療養に入る。というものです。
当ブログではうつや発達障害をメインにお話をしているのですが、適応障害はノータッチでした。しかしうつとともに適応障害もいまや代表的な精神疾患の一つとして挙げられるポピュラーなものです。
適応障害の主な原因としては
適応障害とは、ICD-10(世界保健機構の診断ガイドライン)によると「ストレス因により引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害されている状態」と定義されています。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_adjustment.html
ストレスとは「重大な生活上の変化やストレスに満ちた生活上の出来事」です。ストレス因は、個人レベルから災害など地域社会を巻き込むようなレベルまで様々です。
また、ある人はストレスに感じることがほかの人はそうでなかったりと、個人のストレスに対する感じ方や耐性も大きな影響を及ぼします。つまり適応障害とは、ある生活の変化や出来事がその人にとって重大で、普段の生活がおくれないほど抑うつ気分、不安や心配が強く、それが明らかに正常の範囲を逸脱している状態といえます。
いままで10代のころから第一線で活躍し続けてきた深田さんですから、一般人には考えも及ばないようなストレスやプレッシャーを日々感じてこられたのだということは容易に想像がつきます。
さらに、ICD-10の診断ガイドラインを見ると、「発症は通常生活の変化やストレス性の出来事が生じて1カ月以内であり、ストレスが終結してから6カ月以上症状が持続することはない」とされています。ただしストレスが慢性的に存在する場合は症状も慢性に経過します。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_adjustment.html
とありますから、セリフを覚える・プロポーションの維持・TV向けにキャラを演じ続けるということが慢性的に行われる芸能人であれば確実に日々のストレスがかかり続けますから緩やかに、しかし確実に病の進行を助長させてしまったのかもしれませんね・・・。
今ほど適応障害が世間に広まっていなかった頃に当時皇太子妃であった雅子様(現皇后陛下)が適応障害になられ長期休養を余儀なくされた際は「公務をこなせないのは甘え」や「(皇太子妃の仕事ができないのであれば)皇太子の座を秋篠宮様に譲るべき」なんていうとんでもないバッシングがされていたことを覚えています。考えられないことですし、許される内容では到底ありません。マスコミというもののレベルの低さは昔から変わらないのだなと思います。
そもそもの適応障害の原因の遠因?はマスコミによる過度なお世継ぎのプレッシャーや、優秀な外交官であった雅子様を籠の鳥にしてしまったというものではないかと思います。(勝手な憶測ですが・・・)
そんなお二人に降りかかった適応障害の症状はどのようなものなのでしょう?
抑うつ気分、不安、怒り、焦りや緊張などの情緒面の症状があります。置かれている状況で、何かを計画したり続けることができないと感じることもあるでしょう。また行動面では、行きすぎた飲酒や暴食、無断欠席、無謀な運転やけんかなどの攻撃的な行動がみられることもあります。子どもの場合は、指しゃぶりや赤ちゃん言葉などのいわゆる「赤ちゃん返り」がみられることもあります。不安が強く緊張が高まると、体の症状としてどきどきしたり、汗をかいたり、めまいなどの症状がみられることもあります。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_adjustment.html
症状を見るとうつとよく似ている部分がありますね!なんだか他人事とは思えません。また、不安や緊張が高まるとドキドキしたりめまいがしたりというのはパニック発作にも似ているように感じます。
ではうつと適応障害は根本的に何が違うのでしょうか?
2.うつとどう違うの?
うつと適応障害の違いについては
適応障害ではストレス因から離れると症状が改善することが多くみられます。たとえば仕事上の問題がストレス因となっている場合、勤務する日は憂うつで不安も強く、緊張して手が震えたり、めまいがしたり、汗をかいたりするかもしれませんが、休みの日には憂うつ気分も少し楽になったり、趣味を楽しむことができる場合もあります。しかし、うつ病となるとそうはいかないことがあります。環境が変わっても気分は晴れず、持続的に憂うつ気分は続き、何も楽しめなくなります。これが適応障害とうつ病の違いです。持続的な憂うつ気分、興味・関心の喪失や食欲が低下したり、不眠などが2週間以上続く場合は、うつ病と診断される可能性が高いでしょう。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_adjustment.html
と記されています。内容を見ればなんとなく新型うつのような感じもしますが持続期間や不眠の症状があるかなどで適応障害のうつの診断は分かれるようです。
また
もうひとつ重要な点は、ほかの病気が除外される必要があります。統合失調症、うつ病などの気分障害や不安障害などの診断基準を満たす場合はこちらの診断が優先されることになります。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_adjustment.html
いったいどれくらいの人が適応障害になっているかというと、ヨーロッパでの報告によると、一般的には人口の1%といわれています。
ということなのでいくらか症状が当てはまるけど、というところから可能性を除外しうつ・統合失調症に当てはまらない場合は適応障害となるというのが診断基準のようですね!
3.うつと適応障害は併発するの?
2でも書いてある通り、うつなどのほかの症状に当てはまる場合はそちらの診断名が付くということなので併発はしないようです。
しかし
適応障害と診断されても、5年後には40%以上の人がうつ病などの診断名に変更されています。つまり、適応障害は実はその後の重篤な病気の前段階の可能性もあるといえます。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_adjustment.html
ということで、わかりやすくいうと適応障害はうつの子供、もしくは親戚と考えるのがよいかと思います。
どちらにせよ放置せずに早めの診断、治療が必要になりますね。
4.治療法は?
適応障害と診断された場合はどのような治療をしていくのでしょうか?
まず、治療のひとつは「ストレス因の除去」になります。またストレスをストレスと感じる人とそうでない人もいるように、ストレス耐性は人それぞれ異なります。治療はここにアプローチすることになります。つまり、「ストレス因に対しての本人の適応力を高める」方法です。さらに「情緒面や行動面での症状に対してアプローチ」することもあります。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_adjustment.html
とありますが具体的にストレス因の排除・本人の適応力を高める・情緒や行動面で症状に対してのアプローチとは何をするのでしょうか?
ストレス因の除去
ストレス因の除去とは、環境調整することです。たとえば暴力をふるう恋人から離れるために、ほかの人に助けを求めるなどがこれにあたるでしょう。ストレス因が取り除ける、あるいは回避できるものであればいいのですが、家族のように動かせないもの、離れるのが難しいものもあります。こうなるとストレス因の除去だけではうまくいきませんので、次のステップも必要となります。
本人の適応力を高める
ストレス因に対して本人はどのように受け止めているかを考えていくと、その人の受け止め方にパターンがあることが多くみられます。このパターンに対してアプローチしていくのが認知行動療法と呼ばれるカウンセリング方法です。また現在抱えている問題と症状自体に焦点を当てて協同的に解決方法を見出していく問題解決療法もあります。この認知行動療法も問題解決療法も、治療者と治療を受ける人が協同して行っていくものですが、基本的には治療を受ける人自身が主体的に取り組むことが大切です。
情緒面や行動面への介入
情緒面や行動面での症状に対しては、薬物療法という方法もあります。
不安や不眠などに対してはベンゾジアゼピン系の薬、うつ状態に対して抗うつ薬を使うこともあります。ただし適応障害の薬物療法は「症状に対して薬を使う」という対症療法になります。根本的な治療ではありません。つまり適応障害の治療は薬物療法だけではうまくいかないことが多いため、環境調整やカウンセリングが重要になっています。
(厚生労働省HPより引用)
薬物療法よりもよりカウンセリングなどの内部からの治療が必要になるのですね!
5.おわりに
いかがでしたか?
今回は「深キョンも発症!適応障害ってなに?についてお話していきました。
うつとも繋がりのある適応障害は誰にでも起こりうる病です。
何か当てはまる部分があると感じた場合は一人で悩まずに専門医にご相談ください!
深田恭子さんの元気な姿がまたみられるように応援してましょう!^^
ではまた~!
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