うつ病とは似て非なるもの!双極性障害について
皆さんこんにちは!今回は「うつ病とは似て非なるもの!双極性障害について」を解説していきます!
知っているようで知らない双極性障害の情報をここで理解できるようになりましょう!
↓人格障害について
↓うつとうつ状態の違い
1.双極性障害とは
双極性障害・・・?躁うつ病じゃないの?
双極性障害という言葉になじみのない方でも躁うつ病という言葉は聞いたことがあるかもしれません。
実は同じ病気を指す名前で、昔の呼び名が「躁うつ病」、現在は極端な状態(躁状態とうつ状態)を繰り返すという意味で「双極性障害」と呼ばれています。
症状としては
家庭や仕事に重大な支障をきたし、人生に大きな傷跡を残してしまいかねないため、入院が必要になるほどの激しい状態を「躁状態」といいます。一方、はたから見ても明らかに気分が高揚していて、眠らなくても平気で、ふだんより調子がよく、仕事もはかどるけれど、本人も周囲の人もそれほどは困らない程度の状態を「軽躁状態」といいます。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_bipolar.html#:~:text=%E5%8F%8C%E6%A5%B5%E6%80%A7%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E3%81%AF%E3%80%81%E7%B2%BE%E7%A5%9E,%E3%81%8F%E3%82%8A%E3%81%8B%E3%81%88%E3%81%99%E3%80%81%E6%85%A2%E6%80%A7%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
うつ状態に加え、激しい躁状態が起こる双極性障害を「双極I型障害」といいます。うつ状態に加え、軽躁状態が起こる双極性障害を「双極II型障害」といいます。 双極性障害は、精神疾患の中でも治療法や対処法が比較的整っている病気で、薬でコントロールすれば、それまでと変わらない生活をおくることが十分に可能です。しかし放置していると、何度も躁状態とうつ状態を繰り返し、その間に人間関係、社会的信用、仕事や家庭といった人生の基盤が大きく損なわれてしまうのが、この病気の特徴のひとつでもあります。
このように双極性障害は、うつ状態では死にたくなるなど、症状によって生命の危機をもたらす一方、躁状態ではその行動の結果によって社会的生命を脅かす、重大な疾患であると認識されています。
なるほど、一言で双極性障害といっても2種類あるのですね!しかしうつだけでなく激しい躁状態でも入院が必要とは、調べないと知りえない情報でしたね!
ちなみに
双極性障害の原因は、まだ解明されていません。
しかし、この病気は精神疾患の中でも脳やゲノムなどの身体的な側面が強い病気だと考えられています。ストレスが誘因や悪化要因になりますが、単なる「こころの悩み」ではありません。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_bipolar.html#:~:text=%E5%8F%8C%E6%A5%B5%E6%80%A7%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E3%81%AF%E3%80%81%E7%B2%BE%E7%A5%9E,%E3%81%8F%E3%82%8A%E3%81%8B%E3%81%88%E3%81%99%E3%80%81%E6%85%A2%E6%80%A7%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
ですから、精神療法やカウンセリングだけで根本的な治療をすることはできません。
また双極性障害は、どんな性格の人でもなりうる病気です。
とあります。うつも脳の機能障害ですからその親戚のような双極性障害も脳の異常であることは容易に想像が付きますが、ゲノムが関係しているとなると遺伝的な要素が大きいということでしょうか?
いずれにせよ一筋縄ではいかない病気であることは間違いありません。
2.うつとの違いは?
結局のところうつとはどう違うの?
うつ病と双極性障害はよく似ていますね。ただうつ病の場合は躁状態(うつの回復期とは違います)というものがありませんのでそこが診断が分かれるポイントということになります。
ただ、この躁転というのが患者本人も気づかないことが多く見過ごされがちです。これによりうつ病と誤診されてしまい、本来受けるべき適切な治療が受けられず、結果として症状を悪化させて初めて双極性障害であったと診断されるケースもあるようです。
まずは自分の状態がどうなのか知っておく、または家族や友人などに客観的に状況を把握してもらいそれを病院で伝えることが大切ですね!
3.躁転ってなに?
さっきから躁とか躁転とか言ってるけど、それどういう意味なの?
では躁転(躁状態)についてみていきましょう。
躁状態では、気分が高ぶって誰かれかまわず話しかけたり、まったく眠らずに動き回ったりと、活動的になります。ギャンブルに全財産をつぎ込んだり、高額のローンを組んで買い物をしたり、上司と大ゲンカして辞表を叩きつけたりするような社会的信用や財産、職を失ったりする激しい状態になることもあります。一方、いつもよりも妙に活動的で周りの人から「何だかあの人らしくない」「元気すぎる」と思われるような軽い状態は、軽躁状態と呼ばれます。
https://www.smilenavigator.jp/soukyoku/about/
もう少し踏み込んでお話をすると
躁状態
双極Ⅰ型障害の躁状態では、ほとんど寝ることなく動き回り続け、多弁になって家族や周囲の人に休む間もなくしゃべり続け、家族を疲労困ぱいさせてしまいます。仕事や勉強にはエネルギッシュに取り組むのですが、ひとつのことに集中できず、何ひとつ仕上げることができません。
高額な買い物をして何千万円という借金をつくってしまったり、法的な問題を引き起こしたりする場合もあります。失敗の可能性が高いむちゃなことに次々と手を出してしまうため、これまで築いてきた社会的信用を一気に失ったあげく、仕事をやめざるをえなくなることもしばしばあります。
また、自分には超能力があるといった誇大妄想をもつケースもあります。
とくに双極Ⅰ型の激しい躁状態では、怒りっぽくなったり、自分が誰よりも偉くなったような気持ちになるので、家族や周囲の人の気分を害するような発言をすることがあります。でも、それは双極性障害という病気が言わせていることですから、くれぐれも感情的にならないようにして、できるだけ早く病院に行きましょう。(また~はこちらより引用)
軽躁状態
双極II型障害の軽躁状態は、躁状態のように周囲に迷惑をかけることはありません。いつもとは人が変わったように元気で、短時間の睡眠でも平気で動き回り、明らかに「ハイだな」というふうに見えます。いつもに比べて人間関係に積極的になりますが、少し行き過ぎという感じを受ける場合もあります。
躁状態と軽躁状態に共通していえることは、多くの場合、本人は自分の変化を自覚できないということです。大きなトラブルを起こしていながら、患者さん自身はほとんど困っておらず、気分爽快でいつもより調子がよいと感じており、周囲の困惑に気づくことができません。
(厚生労働省HPより引用)
うーん・・・軽躁はともかく、躁状態は大変そうだな・・・
いえいえ、軽躁を甘く考えてはいけません!
II型の軽躁状態はI型の躁状態に比べて、症状が軽く、社会的な問題も少ないので、双極II型障害は双極I型障害よりも軽い病気だと思われがちですが、そうではありません。II型はI型に比べてコントロールしにくく、うつ状態を再発しやすいといわれています。
https://www.smilenavigator.jp/soukyoku/about/
激しい躁にならないため逆に本人の自覚がない・入院などの措置も取りにくくコントロールがしにくいということかなと思います。
一見すればⅡ型のほうを軽視してしまいがちですがどちらも双極性障害であることには変わりないので適切な治療が必要になります。
4.治療法は?
では双極性障害の治療法はどのようなものがあるのでしょう。
双極性障害には、気分安定薬と呼ばれる薬が有効です。日本で用いられている気分安定薬には、リチウム、バルプロ酸、カルバマゼピンがあります。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_bipolar.html#:~:text=%E5%8F%8C%E6%A5%B5%E6%80%A7%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E3%81%AF%E3%80%81%E7%B2%BE%E7%A5%9E,%E3%81%8F%E3%82%8A%E3%81%8B%E3%81%88%E3%81%99%E3%80%81%E6%85%A2%E6%80%A7%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
その他、日本では双極性障害に対する適応が認められていない薬の中に、海外で双極性障害に対する有効性が確認されている薬がいくつかあります。気分安定薬であるラモトリギン(日本では難治性のてんかんに対して適応が認められています)、非定型抗精神病薬であるクエチアピン、オランザピン、アリピプラゾールなどです(これらは、日本では統合失調症に対して適応が認められています)。
この中で一番基本になるお薬はリチウムだそうですが使い方は難しく副作用も出ることはままあるようです。
とくに飲み始めに下痢、食欲不振、のどが渇いて多尿になる、といった症状が出ることがあります。また手の震えは、有効濃度で服用していても長期に続く場合があり、なかなかやっかいな副作用です。
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さらに、血中濃度が高くなり過ぎると、ふらふらして歩けなくなり、意識がもうろうとするなど、様々な中毒症状が出る場合があります。甲状腺の機能が低下する場合もありますが、これは甲状腺ホルモン剤を合わせて飲むことで対処できます。
とのことで、うつ病と双極性障害では治療薬が全く異なるということがわかります!なので、きちんと双極性障害であると診断されなければ症状がどんどん悪化してしまうのです。
また、心理療法も用いられるようです。
双極性障害は、単なるこころの悩みではありませんから、カウンセリングだけで治るようなものではありません。しかし、病気をしっかり理解し、その病気に対するこころの反応に目を配りつつ、治療がうまくいくように援助していく、ある種の精神療法が必要です。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_bipolar.html#:~:text=%E5%8F%8C%E6%A5%B5%E6%80%A7%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E3%81%AF%E3%80%81%E7%B2%BE%E7%A5%9E,%E3%81%8F%E3%82%8A%E3%81%8B%E3%81%88%E3%81%99%E3%80%81%E6%85%A2%E6%80%A7%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
これらの治療を組み合わせて気長に付き合う必要があるようですね。
薬を飲んでいても躁転したときの対処法というのはあるのでしょうか?
実はこれを学ぶために心理療法が必要であるといわれていて、
気分が異常にハイ、または怒りっぽい状態で・・・
- 自分が偉くなって、何でも出来そうに思う。
- ほとんど寝なくても調子がいい。
- しゃべりだしたら止まらない。
- 考えが次々と浮かんでくる。
- ちょっとした刺激ですぐに注意がそれる。
- 思い立ったら即、行動せずにはいられない。
- お金を使いまくったり、性的に奔放になる。
(こちらより引用)
の状態は躁状態であると自分で認識させる認知療法、徹夜など躁転のきっかけとなるようなことを避ける生活リズムの見直しなどが指導されます。自分でできる事としては、買い物をしすぎてしまう場合は買い物リストをあらかじめ作りそれ以外は買わない、もしくは家族に付き添ってもらって買い物をする(リスト作りもお願いする)、しゃべりすぎるとき・暴言を吐くときは思っていることはいったん飲み込んで考えてから言葉を選ぶなども有効です。行動する前はとりあえず一呼吸置く癖をつけましょう。
また、周囲の人にも自分がこの病気であると話し、例えば通販で買い物を大量にした場合はクーリングオフをしてもらう、通院に付き合ってもらう、服薬管理をしてもらうなどもよいと思います。
何度も繰り返しになりますが、何か一つだけで治療できるものではありませんから複数の治療法を組み合わせて気長に付き合わなければいけません。
焦って何かしなければ!という気持ちで動いてしまうとそれこそ躁転のスイッチが入ってしまいかねません。
とにかく治療を優先、無理をしない、勝手な判断で治療を中断しないがとても大切です。
5.おわりに
いかがでしたか?
今回は「うつ病とは似て非なるもの!双極性障害について」についてお話していきました。
双極性障害はI型とII型を合わせた患者の割合は0.7%くらいといわれていますが、実際にはもっと多いのだと思われます。
以前タレントの泰葉さんが双極性障害を告白し「治ったと思い治療をやめてしまった。そのせいで家族とも疎遠になってしまい謝りたい」とおっしゃっていました。
適切な治療を行わないと家族ですら手に負えないと絶縁してしまうほどの激しい症状のある病です。
軽く考えずに、思い当たる節がある方は必ず治療を受けましょう!
ではまた~!
↓適応障害について
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