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当事者に寄り添う苦しみ。カサンドラ症候群

晴天 うつ
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皆さんこんにちは!

今回はカサンドラ症候群についてお話していこうと思います。

カサンドラ症候群について知らない方でもこの記事を読むと大方理解できると思います。

発達障害当事者とかかわっていくうえで大切なお話なので読んでみてください。

1.カサンドラ症候群、知ってますか?

Aさん
Aさん

カサンドラ症候群って・・・なんか聞いたことあるような気はするんだけど、何のことなの?

カサンドラ症候群とは発達障害(アスペルガー症候群)を持っている人のパートナーが発症してしまう可能性のあるストレス性の疾患です。

情緒的なやり取りができず、心を通わせることが難しい状態が続くことによって不安障害・抑うつ状態・PTSDなどの心身症状を引き起こします。

カサンドラというのはギリシャ神話に出てくる王女の名前で予言をできる能力者だったのですが、太陽針アポロンの愛を拒絶したため怒りを買い、誰にもその予言を信じてもらえなくなる呪いをかけられるのです。

自分自身の置かれた状況が特殊で周囲の人からの理解が得られ難い状況であることからこのカサンドラの名をとって命名されたそうです。

2.カサンドラ症候群は正式な病気ではありません

実はカサンドラ症候群というのはいわゆる俗称みたいなもので正式な診断名ではありませんので、たとえそうであったとしても診断書などにカサンドラ症候群と記されることはあありません

あくまでも上記の状態であてはまる症状がある場合にこういうものがありますよと指標のような形で示されるもので、診断名としては抑うつ・PTSDなどに分けて正式に診断が出されます。

3.カサンドラ症候群の特徴

カサンドラ症候群と言われる症状にはこのようなものが含まれます

1. 少なくともいずれかのパートナーに、ASD特性などによる、共感性や情緒的表現の障害がある
2. パートナーとの関係において情緒的交流の乏しさを起因とした激しい対立関係、精神または身体の虐待、人間関係の満足感の低下がある
3. 精神的もしくは身体的な不調、症状(自己評価の低下、抑うつ状態、罪悪感、不安障害、不眠症、PTSD、体重の増減など)がある
さらに、先ほど出てきたカサンドラ症候群の命名者シャピラの定義では、ここに「その事実を他の人に伝えても理解をしてもらえない、信じてもらえないこと」が加わります。

https://snabi.jp/article/86

もしパートナーが正式に発達障害の診断を受けていない場合であてはまる箇所がある場合は一緒に精神科を受診することをお勧めします。

やり直したい、理解したいを言う気持ちがあるなら二人でカウンセリングを受けたり投薬治療を受ける必要があるからです。恥ずかしいことではありません。お互いを思いやるために必要な行動です。

ただし無理強いはいけません。無理やり発達障害の診断を受けさせることで当事者のパートナーが傷つき関係がこじれる可能性があります。ですので、可能であれば私が診察を受けるのについてきてほしいなどの声掛けをして話を聞いてもらうのが良いかなと思います。

また、カサンドラ症候群を発症しやすい人の特徴としては

ASDの発現は男性に多いため、パートナーとなる女性側にカサンドラ症候群の発生割合が高いと言われています。

ですが、必ずしも女性だけがカサンドラ症候群になるとは限りません。

性格的には、真面目、几帳面、完璧主義、忍耐強い、面倒見が良いなどの事例が多いようです。

ASDのあるパートナーが、社会性に欠けた言動をしたとしても、怒ったり放り出したりせず我慢し受け入れようとする忍耐強さがうまく機能せず、偏った関係性が固定化して、カサンドラ症候群へと進行してしまうことがあります。

https://snabi.jp/article/86

このように、どちらかというと責任感があったり一生懸命に尽くしてあげようという気持ちが強いほうがなりやすいようです。どれだけ尽くしてもその気持ちが相手と通じ合うことがないので疲弊してしまうのですね・・・

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4.治療法はあるの?

カサンドラ症候群の治療法としては、対処療法があげられると思います。例えばうつであれば抗うつ薬・不安障害であれば抗不安薬の投薬治療ですね。ほかには

対処法1:ASDの特性や対応方法について知るASDの特性について書籍や情報サイトなどで調べてみましょう。ASDのある人が苦手だったりつらくなったりするきっかけやこだわりへの理解を深めることで、環境調整やASDのある人が理解しやすいコミュニケーションを行う際に役立ちます。
ただ、特性について学んだ知識をASDのある人に押し付けると、反発を招くことがあります。特性は十人十色なので、その人に合った対応方法を取るようにしましょう。

対処法2:お互いの行動原理を理解し、生活上のルールを決める お互いに話し合いながら行動の理由を教え合い、相手の行動に関する理解を深めます。また、生活の上での決め事、ルールをつくることで相手の意見を尊重することにつながります。

対処法3:距離を置くことや関係性を変える、2人の間柄に社会性を持ち込む 別居や住環境の変更など物理的な接触回数を減らしてみることも、関係性を変えるきっかけをつくるひとつの方法です。また、共通の知人や医療関係者など納得のいく第三者を入れての話し合いをすることなども有効かもしれません。

https://snabi.jp/article/86

以前ドキュメンタリー番組に出ていらっしゃった当事者の旦那様×カサンドラの奥様のお話では奥様が耐え切れず別居生活を送るようになったとありました。ただ実際距離を置いてみると客観的に相手を見れるようになって関係はある程度改善されたようでした。相手を変えることは出来ないので、諦めがついたということだったのかも知れませんが。

解決のための道筋は一つではありませんのでお二人で模索していきましょう。

5. おわりに

いかがでしたか?

発達障害当事者の周囲に起こるカサンドラ症候群。

これは職場内でも起こるのだそうです。正しい知識を本人も周りも持っていないとみんなが不幸になってしまうなんて悲しいので、もっと発達障害のみならず精神疾患に関しての理解が世間に広まっていくことを望みます。

ではまた~!

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